タペストリーで使われる生地の価格目安やおすすめの設置場所を解説
タペストリーはインテリアの雰囲気を変えたり、イベント案内や販促用として活用されたりするなど、使用頻度が比較的高いアイテムです。しかし、「タペストリーに使われる生地にはどのようなものがあるのか」「目的に応じた使い分けが必要なのか」といった疑問をもつ方も少なくないでしょう。
タペストリー制作において、適切な生地の選定は印象や耐久性などに影響を与えます。本記事ではタペストリーに使用される生地の特徴と価格の目安、そしておすすめの設置場所について解説します。
オリジナルタペストリーの印刷で使われる生地
タペストリー制作において重要な要素の一つが、使われる生地の選定です。ここでは、タペストリー印刷で一般的に使われる生地の特徴について説明します。
【布生地】トロマット
トロマットはポリエステル素材100%で作られており、次のような特徴があります。
- 耐久性に優れる
- シワがつきにくい
- 印刷の裏抜けがしにくい
- 防炎加工が可能(オプション)
トロマットは高い耐久性があるため、タペストリーの状態を長期間保てるといった利点があります。また、比較的厚めの生地でありながら、軽量でたたみジワがつきにくい特性があり、展示イベントなどの一時的な使用にも適しています。
さらに、トロマット生地には防炎加工を施すオプションが可能であることから、防炎加工必須の場所に設置する場合にもオリジナルタペストリー制作ができます。
総じて、トロマットは品質とコスト面でバランスがとりやすい生地と考えられます。販促や展覧会など、特に屋内で使用される場面が多く、オリジナルタペストリーの制作において活用しやすい生地です。
【布生地】テトロンポンジ
タペストリー制作において、手頃な価格と軽量な素材が求められる場合に活用しやすいのがテトロンポンジです。その特徴は以下のとおりです。
- 薄手で軽い
- 短期間の利用に適している
- 防炎加工が施せる(オプション)
- シワがつきやすい
テトロンポンジは100%ポリエステル生地で作られ、他の生地に比べて薄くて軽く、安価であるのがメリットです。特に屋内での短期間の使用におすすめで、コストパフォーマンスが優れています。交換目安は設置場所や環境によって異なりますが、一般的には3ヶ月を目安に考えると良いでしょう。
ただし、軽量であるがゆえに折りたたむとシワができやすいとされます。物販や保管時には丁寧な取り扱いを心掛けましょう。
【ビニール生地】ターポリン
ターポリンはビニール生地で、その特徴については以下のとおりになります。
- 重量感がある
- 耐久性と耐水性に優れている
- 発色のよい印刷が可能
- 防炎加工が施されている場合がある
- シワやインク剥がれのリスクがある
ターポリンは布生地に比べて重量感があり、高い耐久性と耐水性が特徴です。主に屋外での使用が一般的で、野外での販促やイベントでよく使われています。また、裏抜けしないターポリンは発色が良く、写真やデザインを美しく印刷できます。日光による色あせも最小限に抑えられるため、状態を保ちながら1~3年の使用が可能と言われています。
タペストリーキングのターポリンは既に防炎加工が施されており、オプションなどで料金が加算されることはありません。
ターポリンは雨風に強く屋外でのイベント展示におすすめな生地と考えられます。ただし、布生地に比べて重く、折りたたむとシワがついたりインクが剥がれたりする場合があります。このため、保管と取り扱いには注意が必要です。
【合成紙】ユポ紙
合成紙として広く知られるユポ紙は通常の紙とは異なり、石油を原料とする合成樹脂素材が使われている生地です。以下にその特徴やメリットを解説します。
- 湿気に強く破れにくい
- ラミネート加工で屋外利用が可能
- なめらかな表面と発色の良さ
ユポ紙は通常紙よりも湿気に強く、破れにくい性質があります。このため、屋外でも設置することができます。ただし、長期間の屋外利用を考える場合は、ラミネート加工を施すなどの処置が必要です。ラミネート加工によって耐久性が向上し、ユポ紙をより丈夫に長寿命なタペストリーに仕上げることが可能になります。
ユポ紙の表面はなめらかで、印刷物の発色が美しいため、写真やイラストといったデザインがより良く表現されます。
合成紙の特徴について詳しく解説していますので、こちらからご確認ください。
【化学繊維】スエード
スエードは化学繊維のポリエステル素材で作られており、以下のように独特の質感と発色が特徴的な素材です。
- なめらかな質感と美しい光沢
- 発色に優れ、高級感がある
- 屋内使用が一般的
ポリエステル素材から生まれる光沢と、しなやかでなめらかな質感がスエードの魅力です。高級感があり、タペストリーに上品な印象を与えます。スエードは発色が美しく、特に鮮やかなイラストや写真を再現できるため、オリジナルグッズや室内タペストリーにおすすめの生地です。
耐久性は約3ヶ月前後といわれ、おもに屋内での使用が一般的です。アニメや同人系デザインが映える特徴から、イベントの販売用タペストリーにも使われます。
なお、こちらではスエード生地に関する詳細な情報をお伝えしています。オリジナルタペストリーに活用したい場合は、ぜひ内容を確認してみてください。
【化学繊維】遮光スエード
遮光スエードは細い繊維を高密度で縫っている特徴があり、一般的なスエード生地と異なる性質をもっています。以下にその特徴について紹介します。
- スエード生地に比べて厚みがある
- 手触りが良い
- 耐久性に優れている
- 遮光性が高く両面印刷が可能
- 防炎加工ができる
遮光スエード生地は約6ヶ月から1年ほどの耐久性があり、3ヶ月程度のスエード生地と比べて長期間の使用に耐えることが期待されます。
特に印刷の際の裏抜けがないため、表と裏に異なるデザインを施すことが可能です。この柔軟性は、季節やイベントに合わせてデザインを変更したい場合におすすめです。さらに、防炎加工が施せるため、さまざまな場面で生地を活用できるでしょう。
生地の価格目安とおすすめの設置場所
タペストリー制作において生地の選定は重要な要素の一つです。生地の選定には、生地の特徴に加えて、費用や設置場所についても考慮する必要があります。
ここでは、紹介した生地ごとに価格目安とおすすめの設置場所について紹介します。
生地 | 価格目安(税込)※ | おすすめの設置場所 |
---|---|---|
トロマット | 2,310円 |
|
テトロンポンジ | 1,390円 |
|
ターポリン | 2,750円 |
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ユポ紙 | 3,180円 |
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スエード | 5,545円 |
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遮光スエード | 7,395円 |
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※サイズ:B3 プラン:データ入稿 タペストリーキングで1枚のみ購入の場合
今回ご紹介していないサイズの価格目安はこちらからご確認ください。
まとめ
オリジナルタペストリーを制作する場合、どの生地を選定するかによって作品の質や効果に影響を与えます。また、価格や設置場所を考慮して費用対効果を高めることは重要なポイントです。
本記事で紹介した6種類の生地には、それぞれに特徴があります。使用場所や予算、用途などのバランスを図りながら生地を選定し、使う人や見る人の印象に残るタペストリーを制作していきましょう。