インクジェットとは?レーザープリンターとの違いもご紹介します!

印刷物には家庭用から商業用までさまざまな印刷方式やプリンターが使われていますが、代表的な印刷方法の1つが「インクジェット印刷」です。この記事ではインクジェット印刷の特徴やメリットとデメリット、レーザープリンターとの違いを解説します。
インクジェット(インクジェット印刷)とは
インクジェット印刷とは、インクを直接用紙に噴きつける印刷方法です。インクに圧力や熱を加えて「微粒子」に変換し、メディアに噴きつけて印刷します。
デジタルデータを使用するため、必要なときに必要な分だけ印刷できる「オンデマンド印刷」が可能です。1度に印刷するロットが少なくてもコストを抑えられることから、家庭用プリンターの多くにインクジェット方式が採用されています。また、商業印刷においても、少ロットへのニーズに対応するためにインクジェット印刷が採用されています。商業用の場合、家庭用のプリンターと異なり大きな印刷物にも対応できるように、本体が数メートルに及ぶインクジェットプリンターもあります。
なお、当店ではタペストリーの印刷を行っており、布素材やビニール素材、合成紙などを取り扱っておりますが、すべてにおいてインクジェット印刷を採用しています。
インクジェットプリンターのメリットとデメリット
インクジェットプリンターのメリットとデメリットを簡単にまとめると以下の通りです。
インクジェットプリンターのメリット | インクジェットプリンターのデメリット |
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インクジェットプリンターは、色の再現性が高く、美しく鮮やかな印刷をすることが可能です。写真やグラデーションなどもきれいに再現できます。インクには通常、CMYKと呼ばれる4色(シアン・マゼンダ・イエロー・ブラック)が使われますが、プリンターによってはさらにグレーやライトシアン、ライトマゼンダを加えたものもあります。色数が多いほどより繊細な色調表現が可能とされています。
また、家庭用プリンターであれば本体サイズがコンパクトなものが多く、消費電力も少ないため家庭での使用に向いています。
一方で、家庭用インクジェットプリンターの場合は、一般的な用紙に印刷すると水に弱くにじみやすい傾向にあります。たとえば、印刷した用紙に水性の蛍光ペンで線を引いた場合、インクがにじむ場合があります。インクジェットプリンターの印刷物を資料として活用する場合は注意が必要です。
また、使用頻度が少ないとインク詰まりが起きやすいこともデメリットです。インクジェットプリンターでは、液状のインクを使用しているため時間がたつとインクが固まり、詰まりの原因となる場合があります。家庭用の一般的なインクジェットプリンターは、最低でも1週間に1回程度の印刷出力をすることが望ましいとされています。詰まりの原因を回避するためにも定期的にプリンターを使用することをおすすめします。
なお、業者の使用するインクジェット印刷機などの場合、基本的には加工などによって水によるにじみが発生しないようになっているものが多いです。当店のインクジェット印刷でも、印刷中及び印刷後の加工によって、インクがにじまないように仕上げております。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い
インクジェットプリンターと比較されることが多いものとして「レーザープリンター」があります。
レーザープリンターは、トナーという粉状のインクをレーザー光線によって紙に転写して印刷する方法です。粉と熱による印刷方式のため、インクジェット印刷の弱点である滲みや水に強い点がメリットです。また、文字などがはっきりと印刷できることや、印刷が早く大量印刷に向いていることから、オフィスや資料印刷が多い場面などで活用されています。
一方で、インクジェット印刷よりも色の表現力は劣ります。また、サイズも大型のものが多く、スペースが必要なことから家庭向きでは無いケースが多いです。加えて、本体価格やトナーといった消耗品の値段が高く、維持費が割高になってしまう点にも注意が必要です。
用途にもよりますが、一般的に家庭用の場合はインクジェットプリンター、オフィスや店舗などの場合はレーザープリンターが使われることが多いです。
まとめ
インクジェットとレーザー、それぞれのプリンターごとに特徴があり、用途に応じて活躍する場面も変わってきます。今回紹介した記事の内容を参考に、印刷物に適したプリンター選びを行いましょう。
なお、記事内でご紹介したオンデマンド印刷や、比較されることの多いオフセット印刷など、印刷方式について解説したコラムもございますので、あわせてご覧ください。